「風のかをり」とは?

東京の片隅にある小さなアトリエで創作している時の私は作品のことで頭の中がいっぱいになります。


側から見たら、黙々と手を動かしているだけに見えるのですが、

「ああでもない、こうでもない。こうしたら?ああしたら?」

と作品をどう創り上げるかのおしゃべりで賑やかなんです。


そのおしゃべりの源になっているのが「旅」です。


あえて知らない場所へ行き、まだ見たことのない、その地から受ける刺激が新たな創造の種となってくれます。


その土地の気候、動植物、住む人たち、食べ物といったその場所の全てが作り出す空気感を私は「かをり」と呼んでいます。


たとえ徒歩で行ける場所でも、そこから何か刺激を受け取ったらそれは旅です。


距離の長短ではなく、日常とは違う、自分の人生をより良くしてくれる刺激を与えてくれる場所に行くことを私は旅と呼んで、そこから感じたかをりをお届けします。


それが皆様の日常がより良いものになりますよう、ほんの少しのお手伝いになればこんなに嬉しいことはありません。


 金工作家 眞栄田とも子